アパレルの商品部門の仕事からユーザー側の立場として初めてシステム導入に携わる仕事に変わった時に感じたのは、業務内容の違い自体よりも、「どうしてこの人たちはこんなに我々の言っていることを理解してくれないんだろうか」というシステムベンダーに対しての不満感でした。

 たぶんその時同時にシステムベンダー側が感じていたのは「どうしてこの人たちはきちんとしたプロセスを経て決めたはずのことを何ですぐ覆したり違うことを言ってきたりするのだろう」というユーザーに対しての困惑だったと思います。

 もっとストレートにいうと、(アパレル)ユーザー側はシステムベンダー対して「こいつらオレたちの業務を全然わかってないし、的外れなことばかり聞いてきたり言ったりしてくる」ということですし、

システムベンダー側は(アパレル)ユーザーに対して「この人たちは説明したことを全然理解しないし覚えてないし、やっぱりアパレルの人って頭悪いな」というのが本音だと思います。 

双方でそのようなギャップを強く感じていたと思います。 

 その後両方のスタンスがわかってくる中で、そのギャップが何故生まれるのか、そしてそのギャップを埋められないことが、双方にとってどれだけの大きなロス(金額・時間・精神面)になっているのかが身に染みて感じました。 

『双方の間に立ってそのギャップを埋めたい』ということがこの仕事を始めた自分の原点にような気がします。